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小銭入れを作るときのコツ

革財布の中でもポピュラーな種類である小銭入れですが、実は形も色々とあります。

例えば、ボタンで留められるボックスタイプのものや、丸みを帯びたきれいなフォルムが魅力的な馬蹄型、一般的な財布を小さくしたようなタイプのものなどがあります。その中でも、長い年月をかけて様々な職人が追求してきた馬蹄型の小銭入れは、小物の王様と呼ばれているとかいないとか。大人の男性なら、一つは持っておきたい作品だと思います。

馬蹄型の小銭入れを作るのにポピュラーな素材はコードバンと呼ばれる硬めの素材ですが、私はボックスカーフなんかもよいのではないかと考えてます。ボックスカーフは、生後半年以内の子牛のきめ細やかで薄く柔らかい皮に、クローム鞣しで処理をしたものです。

その素材を使って小銭入れを作るのですが、その時のコツとして、全ての箇所を「駒合わせ縫い」という方法で縫い合わせをしていくとよいと思います。これは少し難しい技術ではあるのですが、仕立てがよりキレイになると思います。

また、治具と呼ばれる形や角度をキレイに作り出すための道具を使うのもポイントのひとつです。馬蹄型はそれぞれのパーツが立体的に組み合わさって出来上がる作品なので、貼り付ける時に形を整えながら行うことで、きれいな仕上がりになります。